院長のタケシです。北海道洞爺湖サミットも無事閉幕しましたね。実はサミット開催前日に、東京の講演会に参加するため新千歳空港を利用しました。そのとき、空港内の警備の厳重さを目の当たりにして少し驚きました。また、北海道だけでなく、東京の主要箇所も警備の対象になっていたため、行く先々で警官の姿を見ました。幸い検問も職務質問も受けずに無事に帰ってくることが出来ましたが・・・・冗談です。
さて、7月6日、新宿にてASPAC SYMPOSIUM‘08 に参加してきました。これは、スイスのアスパック社が提供しているSPIインプラントの講演会です。日本各地でご活躍している先生方が集まり、最新のインプラント治療について講演して頂きました。
1日でたくさんの方の講演を聴講しましたが、新潟で開業されている榎本絋昭先生が言った一言が忘れられません。「最近の歯を抜く基準が曖昧になってきている。本来歯を保存する教育を受けた歯科医が歯を保存する努力を怠り、インプラントの勉強に傾倒している。特に若い歯科医に多い・・・」
歯を保存することは、患者さんの協力も必要ですし、非常に時間もかかります。歯を保存する治療を経験しないと、どこまでの症状なら歯を残せるか基準が分かりません。逆にインプラント治療を成功させるためには、歯の病気が重篤で、支えている骨がないと失敗する可能性が高まるため、日本以外の国々では、早々に歯を抜歯してインプラントにしてしまう傾向があります。その海外の考え方をそのまま鵜呑みにしてしまう歯科医の先生方がいることを榎本先生は、憂いてたのではないかと思いました。
歯を保存する勉強をしてきた者としまして、その言葉に共感したのと同時にとても感動しました。これからもインプラント治療は増える傾向にあると思います。しかし、今ある歯を大切にしていくことも重要です。インプラントの勉強に行っって歯の保存治療の大切さを再確認した1日となりました。