11月3日(火曜日)文化の日、東京都 都市センターホテル にて、㈱ヨシダ 主催によります エムドゲイン特別講演会 に参加しました。
10月末からスタートした学会・講習会巡りの旅もこの日で最後。先日からの雨も上がり、朝から晴天だったため、宿泊先のホテルの窓から、頂きに雪をまとったとても綺麗な 富士山 を見ることも出来ました。
歯の発生期に エナメルマトリックス蛋白質(たんぱくしつ) という蛋白質が分泌され、エナメル質の形成の他にセメント質などの歯周組織の発達に関与することが判っています。そこで、歯周病で失われた歯周組織の再生に役立たないかと、研究・開発されたのが エムドゲイン です。
今回の エムドゲイン特別講演会 では日本でも超有名な歯周病治療の専門家を集めて エムドゲイン を応用した症例に関する臨床報告が行われました。1つの会場にこれだけの演者を集めた講演会は、日本歯周病学会の講演会でも見たことがありません。
エムドゲイン は、スウェーデン ビオラ社から1990年初め頃に発売され、日本でも1998年に厚生省の認可を受け、現在は エムドゲインゲル という名前で臨床で応用されています。日本で販売された頃の評価としては、歯周外科手術後の創傷の治癒が早く、痛みを伴わない という感じで、劇的に歯周組織が再生されるという評価はありませんでした。
日本で販売されてから10年以上が経過し、今回の特別講演会では長期間の経過を追った症例を数多く拝見することが出来ました。手術後の経過を追っていくと、手術後1年ではそれほど目立った変化は無いものの、3年経過後では、周囲の骨が再生してる報告が多数あり、持続的に エムドゲイン の効果が続くことが報告されました。
歯周外科手術後の痛みを和らげるため使用してる先生もいますが、数年後の臨床経過が良好であれば、エムドゲイン の臨床応用の機会が益々増えてきてもおかしくありません。
当日会場で偶然一緒になった、北海道から参加した寺田裕先生 お疲れ様でした。